Let It Be




スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. スポンサー広告
砂の器 第5話「崩れ始めた嘘の人生」~その6 :: 2008/04/28(Mon)

『砂の器』第5話レビュー、これで終了です。
■海辺の公園

かくして場所を変えて玲子に電話をかけ直す和賀ですが。
って、アレ?なんだかさっきと口調が違いますよ?
まただー。あさみの時もそうだったけど、和賀ちゃんたらあの海辺の公園に来るとなんだか優し~くなっちゃうのね。
さっきは「どーしてたんだ!」ってケンカ口調だったのに、すっかり柔らかくなっちゃってます。
そして、口調も優しいけど、夕焼けに光る海を背に立つ和賀ちゃんのシルエットが優しげで、参ります。
玲子も、この前は楽譜について意味ありげに口をつぐんで「ごめんなさい」だったのに、今回は軽い感じで「ちゃんと燃やしました」なんて言っちゃってるし。厄介な荷物はもうすっかり肩から下ろして吹っ切れたって感じですか?
玲子も玲子で、もう、和賀のことなんてもうすっかり過去の話で、これからはお腹の赤ちゃんと関川との新たな人生を歩む準備で頭がいっぱいでしょうからね。
そんな玲子でも、赤ちゃんのことについて関川の反応が怖くてまだ話せていないという。でも、関川のことを誰よりも深い理解で愛し助けようとしている健気な玲子。
そんな玲子の話を聞きながら、そして公園にやってきた子供たちを見ながら、顔つきがどんどん優しくなる和賀。

「関川、喜んでくれるといいな。子供のこと」

そんな優しい言葉まで思わずポロリ。
玲子ちゃんもビックリ(笑)
「優しいのね?」って、いや、さっきまで「どーしてたんだ!」っちゅってた人と同じとは思えませんよね(笑)
でも、何よりもお腹にいる子供のために、その子の未来のために、玲子と関川の祝福を心から祈る和賀。
不幸の連鎖を断ち切る強さと勇気を持てと。
自分に、いえ、まだ子供だった過去の自分に言うかのように、確固とした口調で玲子にそう伝える和賀でした。
で、何度も言いますがこの時、キラキラした水面をバックに佇む和賀が、きれいできれいで、たまりません。

「弱い彼を、君が守ってやるっていうわけだ」

関川には玲子がいる。じゃあ、自分には誰が…?
と、今まで頑張って戦ってきた"和賀英良"はどこへ行ったのか、今、関川よりも誰よりも壊れそうなぐらい弱々しい和賀が、助けを求めるのは、やっぱり、あさみなのか。
ソアラの中で公園にいる子供たちを優しく見つめながら、まだそこから動こうとしません。
でも、待てど暮らせどそこにあさみが来るはすがありません。
当たり前です。あれほどまでにきつくあさみを拒絶したんですから。
でも、拒絶したのは"和賀英良"であって、本来の自分、秀夫は、和賀英良の殻を破らんばかりの勢いで今、あさみに助けを求めて叫んでいるんですよね。
玲子のお腹にいる子供、公園で遊ぶ子供たち、そして夕焼けとキラキラ輝くさざ波、これらのアイテムが合い重なって、和賀は無意識のうちにあさみに助けを求めさせる要素となったに違いありません。


■フォルテ

そうして和賀はあさみのいるフォルテへ。
あさみは当然ながら拒絶します。
そりゃね、あれだけきっぱり言われちゃね。それでなくても自分の存在価値に自信がないあさみですもん。同士だと僅かながら思っていた和賀にまで"会ったこともない存在"にさせられて、それでいい顔なんてできませんよ。
和賀は和賀で、自分が何故ここにいるのか自分でもよくわかってなかったんじゃないですかね。
ただ、車を走らせたらここへ来てしまった…って感じかもね。
だから、分からないまま、あさみに何を言うでもなく、そこにあるピアノをおもむろに弾き始めた。
言葉のように、いや、言葉以上に、和賀の思いを伝える手段が、この、ピアノという存在なんですね。

「あの時の、君と同じだ」

「あの時」=伊根で崖から飛び降りようとした時。
和賀が奏でる音色を聴きながら、その出来事を思い出すあさみ。いいよいいよ~。ちゃんと伝わってるよ。
あの時のあさみは、母親を失い仕事を失い「あたしはどこにいるの?」と泣き叫んでいた。
今の和賀はその時のあさみと一緒?
宿命と戦い続けてきた自分、そして、三木を殺害しその罪から逃れるために必死になってきた自分、その目的が一つ一つ崩れ落ち、自分が何者なのか?何をしようとしているのか?分からなくなって心にポカンと穴が開いたようになってしまったのでしょうか。
「宿命」の曲を奏でながらあさみに無言のうちに助けを求める和賀と、その声を敏感に感じ取ったあさみ。
遠く離れてしまった二人の距離が、またここで、ぐっと縮まった瞬間となったのではないでしょうか。


以上。第5話終了。第6話に、続く。
  1. 砂の器
  2. | comment:0
<<今夜の :: top :: 砂の器 第5話「崩れ始めた嘘の人生」~その5>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。