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砂の器 第5話「崩れ始めた嘘の人生」~その4 :: 2008/04/28(Mon)

だいぶ時間が空きましたが、『砂の器』第5話レビュー、続きです。
■陸橋の上

捜査本部が解散し事件現場である蒲田操車場へ花を手向けにやってくる今西刑事。
そして次のカットで、時を同じくして蒲田操車場へと足を向かわせる和賀の姿が。
って、いやあ、この場面は緊張した。今西の元へ近付いてくる足音を聞いて、「え?まさか!」って手に汗握っちゃいましたよ。なんだ、吉村くんか…。ビックリさせないでよ~。まあ、ここで和賀と今西が鉢合わせしたらドラマ終わっちゃいますけどね(笑)
まあでも、これは「犯人は現場に戻る」の法則とはまた違いますかね。
和賀はあれから一度だけ、ふれあいコンサートで大田区民ホールに行かなくてはいけなくなった時がありましたが、あ~んなにビクビクしてましたものね。もう二度と来たくも通りたくもないって感じだったじゃないですか。
なのに、この度はわざわざソアラを置いて、徒歩で、自分の足で、ゆっくりと現場に近付こうとするなんて。
超有名人が無防備にこんなところでウロウロするなんて、事件現場に直ではないにしても結構な危ない線すれすれじゃないですかね。
でも、捜査本部が解散したと聞いて、自分が逃げおおせたと知って、和賀はここに来ずにはいられなかった。
大田区民ホールの大階段を見下ろし、三木とのひと時の苦い再会を思い出していたのでしょうか。
殺すべき人ではない人を殺してしまった…そのことにようやく、ようやく、気が付いたのでしょうか。
今なら、もしかしたら、違った再会のひと時を持てたのではないだろうか…そんなふうに後悔の念を湧き上がらせていたのでしょうか。
手袋を外し、目を閉じ、小さく手を合わせる和賀。
いや、これ、周りから見たら奇妙な光景でしょう。
なんてったって、ピアニストの和賀英良ですからね。
それでも人目を気にすることなく…って、いや、最初は用心深い和賀のことだから周囲を気にしていたのかもしれない。形だけ、一瞬だけ、と思っていたのかもしれない。だけど、手を合わせながら、深く、さらに深く、項を垂れていく様が、手を合わせて初めて自分が犯した罪の重さを痛感してしまったのかな、とそんなふうに思えました。
犯行がバレるバレないの問題じゃない、捕まる捕まらないの問題じゃない、自分のしてしまったことはとんでもないことなんだと、捜査本部が解散して初めて気が付いたんでしょうか。
してしまったことはもうどうやっても元に戻せない。本当に和賀ちゃん、大変なことをしちゃったね…。


■和賀の部屋

「おめぇは一人じゃない」「いい眼をしている」「その眼をしていれば、大丈夫だ」「大丈夫だ…」
ピアノを前にして、吹いてくる風の音と共に三木に掛けられた優しい言葉を思い出す和賀。
遅いよ、和賀ちゃん。何もかも…。
あの時はそんな優しい言葉なんて何一つ思い出せなかったんだね。たった一つ、「宿命からは逃れられない」…三木に掛けられた辛いその一言だけが和賀の人生を覆ってしまったんだね。その一言に囚われて、宿命と戦って戦って戦い続けて、もう、限界にまで来ていたんだね。そんな時に、三木との再会は、そりゃ辛かったろう。宿命に打ち勝とうと必死になっていた和賀には、三木との再会は恐怖でしかなかったろう。
今、ようやく今、思い出せたその言葉の数々を、三木の優しさを、あの時一つでも思い出せれば良かったのにね。
ピアノの前で座り、黙って目を伏せる和賀。
そして、また、新たに加わった感情もすべて合わせるかのように、思いを、魂を鍵盤にぶつけ始めます。
それまで、もしかしたら宿命と戦い続けた自分を正当化するために始まったのかもしれない「宿命」への作曲活動ですが、これを機に、また違う意味を帯び始めます。
ここにきて、ようやく、本当の意味で、「宿命」という曲と向き合えるようになったのかもしれません。
  1. 砂の器
  2. | comment:0
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